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裁く責任、裁かない責任

裁判員制度が今日からスタートだそうです。
制度そのものは知っていましたが、今日からというのは知りませんでした。
できれば参加したくない、というのが大勢の意見のようですが、あなたはどうですか?

私は、仕方ないかなという感じです。
適切ではないたとえかもしれませんが、税金みたいなもの?
払いたくないけど、払わないと社会が成り立たないならしょうがないみたいな(笑)。

冗談はさておき……。
人を裁くことへの恐怖感は、誰にでもあると思います。
私もそうです。真実は事件の当事者にしかわかりません。
裁判員は証拠と状況から有罪無罪を想像するしかありませんし、検察官や弁護士に意見を誘導されないとも限らない。
有罪であることが確実な人間に対してでも、重い刑を決めるのは精神的負担でしょう。
「素人が裁判に参加していいのかしら」という向きもあると思います。

ただ、裁判の判決を聞いてその有罪無罪や量刑に首を傾げた経験は誰にでもあるでしょう。
裁判官という限られた世界の人間だけがその育ってきた環境と経験の中だけで判決を考えるよりも、環境も経験も異なる雑多な人間の考えた判決のほうがまだ健全なように感じます。
ベストではないけどベターかなと。

裁判に一般の人々の感覚を求める声が多くあればこそ始まる裁判員制度。
参加しなければ、今度はそういう声に対して無責任ということになります。
自分の目の前につきつけられるかどうかという違いだけで、人を裁く責任も、裁かない責任も、実は等しいのではないか……そんな気がしています。

by keibi-in | 2009-05-21 08:23 | 雑感  

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