人気ブログランキング | 話題のタグを見る

大人になりたい子供と昔を懐かしむ大人

成人年齢を18歳に引き下げようという動きがあるそうです。
確かに一通りの知識を蓄えている歳だと思いますし、私もその年の頃には相応の分別を持っているつもりでした。
でもそれは若気の至りというやつであって、今にして思えば本当にガキだったんですよね。006.gif
今の子供はずっと早熟のようですが、それでも耳年増は分別とは違います。

ただ、早いうちに成人させることで「大人としての自覚」を持ってもらうことは重要だとも考えます。
あくまで「大人になって得られる自由は、自身で負える責任の対価である」ことをきちんと教えることとセットで、ですが。

ここで一番問題に感じるのが、既にある「親のすねをかじっている学生なのに一人前の大人として認められる」というよくわからない状況。
そもそも成人とはなんなのでしょう。
単に何回誕生日を迎えたか? 肉体的に成熟していること? それなりの知識を蓄えたこと?



私の理想で言わせてもらえるなら、成人とは「社会に出た、相応の分別を持っている人」であって欲しいのです。

それに近いところで考えると、働いて納税している人には18歳であっても選挙権が与えられるべきだし、学費を親が持っている学生なら20歳でも成人とは呼べないように思います。
喫煙や飲酒は肉体的な完成と習慣性の問題ですから科学的なデータに基づくのがベストで、少年法は適用年齢を引き下げたほうがいいと考えている人が多いはず。

結局のところ、成人か否かを年齢ひとつで決めること、ひいては飲酒・喫煙の可否や選挙権の有無、責任や罪罰の軽重までいっしょくたに線引きすることに無理があるのはないでしょうか。
変更となればどのみち山ほど法律を書き換えなければいけないらしいので、この際それぞれに適用する年齢や要件を柔軟に変えてみてはどうかと思うのですが……。

少なくとも「海外がそうだから」とか、一部の景気浮揚を狙ってとかいう理由で引き下げを決めることはやめて欲しいものです。
目先の経済のために将来を担う人間の育成について決めるなんてもってのほかですし、海外がそうならすべて正しいわけではありません。
日本の法律は日本の文化。これまでさまざまな経緯があって、そう落ち着いているものです。
現実に即さなければ変えるべきですが、尊重はしてください。

by keibi-in | 2008-02-18 13:54 | 雑感  

<< 「おまえが言うな」 なんとなく言いにくい商品名 >>