10円玉の価値

小学校中学年ぐらいの男の子が、私のところに10円玉を持ってきました。
店の外で拾って近くの交番に持って行ったけど、お巡りさんが留守だったから、と言います。

表面に緑色のものが浮かんでいる10円玉。
もう何日も、落とし主はおろか、誰からも顧みられることなく雨風に晒されていたのでしょう。
これから落とし主が現れるとは思えません。

どうしようかと考えましたが、結局、預かることにしました。
ふと、自分が子供の頃のことを思い出したからです。

私にも(正確には私の友達にも)似た経験がありました。
友達が拾った10円を交番に届けるというので、それにつきあったときのこと……。



そのとき応対してくれたお巡りさんは、持って帰っていいよと笑いました。
10円で拾得物の書類を作るのは現実的ではないでしょうし、なにより好意でそう言ってくれたのでしょう。
今考えれば当たり前の処置だと思います。

でも当時、私も友達も、ずいぶんがっかりしたものでした。
子供なりに、なにかいいことをしたかったんでしょうね。

10円玉を預かって男の子にお礼を言うと、彼はちょっと恥ずかしそうにしながら帰っていきました。
そうだよね。こういうことをするのって、なんだか照れくさいよね。
でも届けてくれたんだよね。

遺失物担当の店員さんに10円玉を渡すと、案の定、どうしたの?という顔をされました。
実はその10円ね、他の10円よりも価値があるんですよ。
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by keibi-in | 2008-09-11 02:06 | 警備  

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