謎の鍵

この仕事をしていると、間々不可思議なケースに出くわします。

駐輪場で中年のご婦人に呼び止められたときのこと。
おっとりした感じの女性ですが、どうやらお困りの様子。

「自転車が固定されてて動かないんです……」

最初想像したのは、他の自転車が詰め込まれて動けなくなってるところ。
ところが自転車のところへ向かう途中、こう説明される。

「チェーンがかかってて……」

不法駐輪だったとしても、こちらではそんなことはしません。
イタズラでチェーンをかけられているイメージに切り替わります。

ご婦人の自転車は、いたって普通のママチャリでした。
特になにかされた形跡はありません。
ご婦人はチェーンではなく、後輪に固定された輪っか型の錠を指さしました。

「鍵をあけたのに動かないの……」



それは……だって施錠されてますから、これ。

「これ、しまってますの?」

どう見てもしまってますよ?
すみません、どうしてこういう話になってるのか、前後関係が見えてきません。

一瞬、もしかしてこのご婦人の自転車じゃないのかな、と感じる。
さすがに自転車泥棒ってことはないでしょう。
似たデザインの違う自転車を自分のと勘違いされる方は、たまにいらっしゃいます。

でもご婦人の鍵は、錠にちゃんとささりました。
ちょっと失礼していじってみると、当たり前に開く……。

「まぁ、開いた。こうやればいいのね。ありがとう」

いえいえ、どういたしまして。
感謝していただけて嬉しいのですが……。
この自転車に乗っていらしたんですよね?

今までどうやって鍵の開け閉めなさってたんですか……?
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by keibi-in | 2008-12-15 08:13 | 警備  

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