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不条理業界

「警備の仕事はやる気のある奴ほどやめていく」
同業の知人から、そんな不条理な話を聞かされたことがありました。

そしてこの仕事、ある日突然に辞めていく人がとても多い……。
なんの前触れもなく、引き止める暇すらないほどに。
私の周囲でも何人かいました。
両者はどうやら無関係ではなさそうです。

なんだろう、どういうことだろうと思ってたんですけど……まさか自分自身がそんな気分になることがあろうとは……。



そりゃどの仕事にも理想と現実のギャップはつきものでしょう。
現実を踏まえない寝言ばかり言ってくるクライアントが多いのも事実です。
警備を一人二人だけ入れて、店内保安に始まって駐車場巡回にカート整理、駐輪の整理と不正警戒、搬入口や外周道路の監視誘導、果ては店の雑用までやれとかさ、スーパーマンじゃねんだよ!

でもそんな物理的に無理のある業務を取ってきて、現場には実現不能なぶんは手を抜けというニュアンスを匂わせる会社ってのは、昨今の食品偽装やってたところとそっくりじゃないですか?
そこは最初にちゃんと現実性のある警備計画を立てて、クライアントを説得しないとだめでしょう? 明らかに警備の業務じゃないのも混じってるし。
安さだけですべてをはかるクライアントと付き合ってたら、目先の小銭稼ぎはできても、いつか起きるトラブルでこちらが足を引っ張られますよ。

私は自分を真面目な人間とは思いません。むしろかなり不真面目です。
それぞれの現場のツボは外さないよう心掛けますが、それ以外では手も抜きます。
でも100%の力でもできないことをやってるように見せるのは、手を抜くのとはまた意味合いが違う。

安全を確保する仕事だから、そこがこの仕事の魅力だから、その辺は誠実でありたい、のにな……。

by keibi-in | 2008-09-29 02:24 | 警備  

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